Windows 11や10で動作する古いアプリなどで、「ファイル名が長すぎる」と言ったような理由で正常に動作しない場合は、【8.3形式のファイル名】を使うことで解決できる場合があります。
8.3形式のファイル名とは?
Windows 95が登場するよりも以前のファイル名は「ファイル名は8文字まで」「拡張子は3文字まで」と言う形式が採用されており、これを8.3形式(短いファイル名)と呼ばれています。
Windows 95以降では、これよりも長いファイル名が使えるようになっていますが、古いアプリでは短いファイル名しか使えない場合があるため、互換性のために長いファイル名と短いファイル名の2つのファイル名を持っていることがあります。
現在では扱うことのない形式ですが、短いファイル名は長いファイル名と同じように扱うことができるので、何らかの理由によって「ファイル名が長すぎる」「ファイル名を変更できない」と言う場合には8.3形式のファイル名を調べて扱うと良いかもしれません。
8.3形式のファイル名を表示する手順
- コマンドプロンプトより以下のコマンドを実行し対象のファイルがあるフォルダーへ移動します。
cd␣(フォルダーパス)
cd C:\Users\username
- 対象のファイルがあるフォルダーより以下のコマンドを実行し8.3形式のファイル名を表示します。
dir /x
dir : パス ‘C:\x’ が存在しないため検出できません。などとエラーが表示される場合はWindows PowerShellで実行しているものと思われます。この場合、コマンドプロンプトに切り替えるかcmdのコマンドを実行してから改めて以下のコマンドを実行します。 - 8.3形式のファイル名が表示されます。
2022/01/09 12:58 0 12345678.htm 2022/01/09 12:58 0 123456~1.HTM 12345678.html 2022/01/09 12:58 0 123456~2.HTM 123456789.htm 2022/01/09 12:58 0 123456~3.HTM 123456789.html
123456~1.HTMなどが対象です。長いファイル名が8.3形式に含まれる場合は表示されません。
8.3形式のファイル名を表示するやり方は以上です。
なお、比較的に新しいバージョンでは短いファイル名が設定されていない場合もあるようで、この場合には手動で設定することもできます。
8.3形式のファイル名を設定する手順
- コマンドプロンプト(管理者)より対象のファイルがあるフォルダーへ移動します。
cd␣(フォルダーパス)
cd C:\Users\username
- 対象ファイルのあるフォルダーにおいて以下のコマンドを実行します。
fsutil␣file␣setshortname␣(対象ファイル名)␣(短いファイル名)
fsutil file setshortname 123456789.html 456789~1.HTM
ファイル C:\Users\username\Desktop\test\123456789.html. の短い名前の456789~1.HTMが正常に設定されました
8.3形式のファイル名を設定するやり方は以上です。